現地のカレーの味と、
現在進行形のカルチャーを名古屋に。
小さなタイ食堂「ヤンガオ」は、店主であるMOOLAとKAYO夫妻の暮らしや感覚がそのままかたちになったような場所だ。
MOOLAは勤めていたデザイン会社の転勤でタイのバンコクへ渡り、6年半現地で暮らすことに。当時、街で偶然出会った人物に誘われ、現地でDJデビュー。そこからクラブシーンとも自然につながりが生まれ、生活とカルチャーが混ざり合うタイの空気に強く惹かれていった。ふたりは現地で店舗兼事務所の構想まで進めていたのだそう。その際、タイの友だちの母親に教わったカレーの味が、現在のヤンガオのカレーの味につながっている。帰国を機にそのアイデアを日本で実現する方向へと切り替えた。
YANGGAOのオリジナルカレーは、「タイ現地で友人のお母さんに習った」という「ゲーハンレーカレー」をベースにしたもの。最初はこの1種類だけだったが、少しずつ増え現在は4種に。(写真はマッサマンカレー)
自分たちのペースで続ける、
“YANGGAO(=いつも通り)”な日々を。
開店当初はまだ今ほど忙しくなく、「デザインの仕事を並行するつもりだった」とMOOLAは振り返る。そのため店の片隅には事務所スペースも設けられていた。名古屋にいた頃からDJやイベントを行っていたMOOLAは、現在も店内でのインストアイベントや店外での出店企画のほか、オリジナルのお土産グッズも多数手掛けている。「よくそんなにグッズのアイデアが湧くね」と言われることも多いが、MOOLAにとっては、20代の頃に雑誌やレコード、アパレルといったストリートカルチャーに夢中になりながら温めてきた“妄想のストック”を少しずつかたちにしているだけだという。
“YANGGAO”とはタイ語で「いつも通り、相変わらず」という意味を持つ。「小さなお店をふたりでやっているから、そんなにたくさんのことはできない」という二人。忙しい日々の中でも、あえてゆったりとした時間を大切にするライフスタイルは、MOOLAがDJでよくプレイするアジアの古い歌謡曲のテンポや、店内に流れる柔らかくてリラックスした空気にも繋がっているようだ。
Photo:SHIORI IKENO
Interview, Text & Edit:TAKATOSHI TAKEBE (LIVERARY)
INFORMATION
YANGGAO
タイ現地のカルチャーを遊び心と共に伝える。
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📍 名古屋市西区花の木3-13-23 クレスト浄心 303
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🕐 11:30 - 15:00 (LO14:30)
🕐 18:00 - 21:00 (LO20:00)
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📞 070-4469-6412
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instagram :
@yanggao_ngy
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WEBSHOP :
https://yanggao.thebase.in
イベントによって営業時間が異なる(不定休)
GUIDE
武部敬俊
「LIVERARY」/「YOURCITYISGOOD?」編集部
タイで謎のぬいぐるみを掘りまくっていた(笑)
店主・MOOLAさんの嗅覚は相変わらず抜群。
編集者。1983年生まれ。これまでさまざまな編集プロダクション、出版社に勤務し編集ノウハウを学ぶ。2013年よりWebマガジン「LIVERARY」を仲間たちとともに始動し、名古屋を拠点にカルチャートピックを日々発信・提案し続けている。メディアの編集・運営のほか、イベントの企画制作、ショップのプロデュース、広告物や物販のグラフィックデザイン、アートワークまでを手掛け、広義における編集者として活動中。2025年、新しい視点を持ったカルチャーシティガイド「YOUR CITY IS GOOD ?」に、企画・編集として参加。
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